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学校の歴史の授業でならったお友達は知っていると思いますが、私たちの住むこの日本という国は、江戸時代は鎖国といって九州の長崎以外は外国へのドアを閉めていました。そんな江戸時代も終わりのころ長崎に次いで4つの港がドアを開きました。その1つが横浜(他の3つは函館、新潟、神戸)で、2009年は開かれてから150年目になります。
そのころの日本は、外国にくらべ科学もずっと遅れていて、開かれた横浜の港には外国からどんどんと新しい科学が入ってきました。
「新しい科学」つまり「未来」へのドア開いた街、それが横浜です。
そうした時代の一歩先を進んだ横浜という街だからこそ、未来を考えた街づくりをしようと「みなとみらい21」という街がつくられました。
来たことのあるお友達は知っていると思いますが、この街では、横浜ランドマークタワーやクイーンズスクエア横浜などの食事やショッピング、コンサートにホテルまでが入っている高層ビルのほか、君たちのお父さんやお母さんが働いているような会社のビルやお友達が住んでいる高層マンション、劇場、美術館など、たくさんの建物にたくさんの人が生活しています。
そうしたこの街のビルの中をまとめて冷やしたり、暖めたりすること。つまり夏には冷房で涼しく、冬には暖房で暖かくすることが「みなとみらい21熱供給株式会社」の仕事です。そして工場にはエアコンの大きなものがあり、それで街の地域全体を冷房や暖房することからこの仕事のことを「地域冷暖房」と言います。
地域冷暖房とは、たくさんのビルが集まる場所で、ビルが必要とする冷房や暖房のエネルギーを大きな機械で作って、地下のトンネルから各ビルへ届けることです。それには、それぞれのビルで自分たちだけの冷暖房を行う時よりも、たくさん良いことがあります。
例えば、ビルはとても大きいのでそれぞれのビルが個別に冷房したり暖房したりするためには、機械もとても大きいものが必要となります。屋上の機械や煙突も欠かせません。地域冷暖房を使えば、冷房、暖房に必要なエネルギーはトンネルで送られてくるので各ビルに大きな機械はいらなくなり、ビルが広くなり、煙突などもなくなるので屋上に庭や公園をつくることもできます。
地域冷暖房は、みんなが使う冷房暖房をいっぺんに作るので、無駄がなくて大事なエネルギーを節約でき、煙突から悪い空気(窒素酸化物や硫黄酸化物)を出さないので地球にもとっても優しいお仕事です。
大きいお友達は聞いたことがあると思いますが、地球温暖化といって人間のいろんな活動がつくり出す二酸化炭素によって、地球は今、暖まって大変困っています。地域冷暖房ならあまり二酸化炭素を出さないで済み、地球温暖化防止にも役立っています。理科の授業で光合成を習ったお友達は知っていると思いますが、緑色植物は光合成によって二酸化炭素を酸素に変える働きをします。「みなとみらい21熱供給」がこの街で仕事をすることは、横浜スタジアム570個分が全て森になるぐらいの力があるのです。