みなとみらい21地区はどんな街?
横浜を代表するエリア、みなとみらい21地区は1983年に着工しました。いまでは開発が進み、オフィスビルや商業施設、ホテル、マンションなどが立ち並び、横浜ランドマークタワーや横浜美術館など、たくさんの観光スポットがあります。街全体は建物の高さやデザイン、色彩などが細かく決められており、美しい街並みが保たれています。緑地や公園も多く、人々の憩いの場となっています。

地域冷暖房とは?
みなとみらい21中央地区では、地域冷暖房というシステムが使われています。実は、大人でも知っている人は少ないシステムです。
これは、街の中のたくさんのビルでつかう冷房や暖房のエネルギーを大きな工場(プラント)で作って、地下のトンネルを通ってそれぞれのビルに送るシステムです。


プラントでは、冷房に 使うための「冷水」と暖房に 使うための「蒸気」をまとめて作り、それぞれの建物へ送り届けています。そして、建物で使われた後は、また地下のトンネルを通ってプラントに戻ってくる仕組みになっています。
冷房を作る機械「冷凍機」
大きな建物が多いみなとみらい21地区で冷房や暖房を使うためには、沢山のエネルギーを造ることができる機械が必要です。そこで、みなとみらい21熱供給にある機械をいくつか紹介していきます。 冷房に 使う「冷水」を作る機械を「冷凍機」と呼びます。そのひとつ、世界最大級の「インバータターボ冷凍機」ではエアコン5,400台分の冷房を作ることができます。高さ約さやく28mの「氷蓄熱層」という機械は、夜に氷を作り、昼に溶かして「冷水」を作ります。

暖房を作る機械「ボイラー」
次に、暖房を作る機械をみてみましょう。暖房に 使うために、約170℃の蒸気を作るボイラーという機械では、やかんから出る湯気よりも、もっと熱い蒸気を作ることができます。この1台を動かすと、家庭用エアコン約1万台分の暖房を作ることができます。

地域冷暖房が環境にやさしい理由
地域冷暖房を使う理由は、良いことがたくさんあるからです。
1つ目は、エネルギーを節約できることです。プラントでまとめて作ることで、エネルギーの作りすぎを減らせます。


2つ目は、二酸化炭素(CO2)の排出量を減らせることです。地域冷暖房は、地球温暖化の防止にも役立ちます。みなとみらい地区で地域冷暖房を使うと、横浜スタジアム約570個分の森があるのと同じくらいの二酸化炭素を減らす効果があります。
つまり、地域冷暖房は、環境にとっても優しいシステムです。
質問コーナー
Q.何人くらいが働いていますか?
A.みなとみらい21熱供給で働いている人は全体で約100名います。
さらに、プラントでは他の会社の方々が協力して作業を行っています。
Q.プラントは24時間動いているのですか?
A.24時間365日、みなとみらい21中央地区にある建物に冷水と蒸気を送れるよう動かしています。
プラントを動かす担当の人は、昼間と夜間の2交代制で働いています。
Q.プラントには何台の冷凍機やボイラーがあるのですか?
A.2つのプラントを合わせて、冷凍機25台、ボイラー10台があります(2025年4月時点)。
Q.プラントから地下のトンネルを通って建物に届いた冷水や蒸気は、どのように地上にある各部屋に届けられるのですか?
A.ポンプというぐるぐる回る機械を使って地下から地上に引き上げています。
Q.冷水を使ってどのように冷房しているのですか?
A.冷水に風を当てることで、冷たい風を作って、冷房しています。
扇風機の風を冷たいものに当てると、その風は冷たくなるのと同じです。
Q.蒸気を使ってどのように暖房しているのですか?
A.180℃の蒸気を建物の根本まで届けた後、熱交換器という機械を通し、暖房で使える温度に変えています。
また、蒸気は暖房のほかに給湯等にも利用されています。